安全ブロックはどこに取り付ける?正しい設置場所と使い方を解説

安全ブロックはどこに取り付ける?結論から解説

高所作業で墜落制止用器具(安全帯)を使っていても、取り付け場所を間違えると本来の性能を発揮できません。とくに足場のない場所やはしご・タラップの昇降時に使う「安全ブロック(セーフティブロック)」は、どこに取り付けるかで安全性が大きく変わります。 結論から言うと、安全ブロックは作業員の頭より高い位置に、強固な構造物へ垂直に取り付けるのが基本です。この記事では、安全ブロックの正しい取り付け位置・使い方の手順・注意点を解説します。あわせて、安全ブロックと組み合わせて使う親綱や作業床、ワークポジショニング用器具(柱上作業)についても紹介します。  

安全ブロック(セーフティブロック)とは

安全ブロックは、高所作業やはしご・タラップの昇降移動時に使用する墜落防止設備です。あらかじめ使用場所の高い位置に取り付けておき、フックを墜落制止用器具のD環に接続しておくことで、作業員が足を踏み外すなどして墜落したときにロック機能が作動し、落下を阻止します。 安全ブロックのワイヤロープは、墜落が阻止されるまでに約700mm程度引き出されます。はしごの登りはじめなど低い位置で墜落すると、ロックが効くより先に地面や床に衝突する可能性があるので、使用開始直後の低い高さでは特に注意してください。  

安全ブロックはどこに取り付ける?正しい設置場所

安全ブロックの取り付け場所を決めるときのポイントは次の3つです。

①作業員の頭より高い位置に垂直に取り付ける

使用場所の真上か、その直近にある強固な構造物に、安全ブロックを垂直に吊り下げて取り付けます。取り付け先は、墜落を阻止したときの衝撃に十分耐えられる強度が必要です。H鋼のように角が鋭い構造物に取り付ける場合は、当て布を巻き付けてから台付ロープを掛け、ロープが鋭角部に直接触れないように保護してください。

②対象物の形状に合ったコネクタを選ぶ

安全ブロックを構造物に取り付ける際は、対象物の形状に合わせてロープ・カラビナ・アングルなど専用のコネクタに交換します。特別な指定がなければ、付属の台付ロープを使用すれば問題ありません。

③フックは墜落制止用器具のD環に接続する

付属の引き寄せロープを引いてワイヤロープを引き出し、先端のフックを墜落制止用器具のD環に接続します。フルハーネス型なら胸または背中のD環、胴ベルト型なら腰のD環に確実に取り付けてください。ランヤード側のフックにかけるのは誤りです。ランヤードの伸びやショックアブソーバーの動作分が加わり、落下距離が長くなってしまいます。  

安全ブロックの使い方|作業中に守るべき注意点

安全ブロックは取り付け位置だけでなく、使い方を誤ると効果が半減します。

安全ブロックの真下で作業する

ブロックから横にずれた位置でワイヤロープを斜めに引いた状態のまま墜落すると、身体が振り子のように振られて構造物などに激突し、重大な事故につながる可能性が高くなります。作業は必ず安全ブロックの直下で行ってください。

移動(昇降)はゆっくりと

速く動くと墜落防止用のロックが作動してしまい、その衝撃でバランスを崩すことがあるので注意しましょう。

ワイヤロープを腕や足の下に通さない

移動中や作業中にバランスを崩すおそれがあるうえ、万が一墜落したときに引っかかって大きな事故につながる恐れもあります。

フルハーネス型で使うときの注意点

フルハーネス型墜落制止用器具と組み合わせる場合も、フックの接続先は胸または背中のD環です。ワイヤロープに汚れが付着すると安全ブロックの正常な動作を妨げてしまうので、汚れに気づいたらすぐにふき取ってください。

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安全ブロックの点検・交換の目安

安全ブロックは、異常が見当たらなくても使用開始から3年を経過したら必ず定期分解点検を受けます。分解点検は販売元やその認定工場に依頼し、忘れずに実施しましょう。

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安全ブロックと組み合わせて使う墜落防止設備

安全ブロック単体だけでなく、現場によっては親綱や作業床、ワークポジショニング用器具と組み合わせて使います。それぞれの基本を押さえておきましょう。

親綱

親綱は、建設現場などの高所作業で墜落制止用器具を取り付けるために展張するロープです。ナイロンやポリエステルなどの繊維ロープ、またはワイヤロープなど丈夫なものを用い、ロープなら直径16mm以上、ワイヤロープなら直径9mm以上のものを使用します。 水平親綱は、構造物にフック掛けもしくは直結びで固定し、反対側は親綱緊張器を使って弛まないように固定します。親綱のスパンは10mまでとし、長くなる場合は途中に親綱支柱を設けます。支柱の間隔(L:距離)は、支柱を設置した作業床と衝突のおそれのある床面等との垂直距離(H:高さ)に応じて「L=4×(H-3)m(ただしHは3.8m以上を確保)」の式で算出した値以下にしなければなりません。また、親綱は1スパン1人で使用し、フルハーネス型を使う場合は親綱の位置を背中のD環より上に張ってください。
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作業床

「柱上作業、高さ2m以上の箇所であって作業床を設けることが困難なところではフルハーネス型墜落制止用器具の使用を義務付ける」というルールがあります。 作業床に明確な定義はなく、足場の作業床や機械の点検台など作業のために設けられた床すべてを指します。ビルの屋上や橋梁の床板など、労働者が作業することが予定されている建築物の一部分も作業床に含まれると解釈されています。参考までに工事用の仮設足場では、作業床の幅は40cm以上必要とされ、手すりや中さん(中桟)、巾木なども合わせて設置しなければ作業できません。

ワークポジショニング作業(柱上作業)

ワークポジショニングとは、安定した足場のない作業場で身体を預けて両手をフリーの状態にする作業方法です。柱上作業用と傾斜面作業用に分類され、あくまで作業姿勢を保持するためのものなので、必ず墜落制止用器具と併用しなければなりません。作業場所の高さが6.75m以下の場合は、胴ベルトにランヤードを接続して胴ベルト型墜落制止用器具として使うことも可能です。 柱上作業用(U字吊り)は、通常の胴ベルト型と違ってD環のほかに角環があり、角環に伸縮調節器を取り付けてロープで角環とD環を繋ぐことでU字を作り、電柱などに身体を預ける構造になっています。装着時は角環が身体の左側、D環が右側になるようにし、D環にフックをかけるときは開口部が内側を向くようにしましょう。胴ベルトは腰骨の位置で確実に締め、フックがきちんとかかっているかは面倒でも目視で確認してください。点検方法は胴ベルト型墜落制止用器具と同様の手順で行い、U字吊りロープは構造物との摩擦で傷みやすいので特に念入りに点検します。

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まとめ

安全ブロックは「どこに取り付けるか」と「どう使うか」を正しく理解して初めて効果を発揮します。頭上の強固な位置に垂直に取り付け、直下で作業し、フックは必ず墜落制止用器具のD環に接続する——この基本を徹底しましょう。3年ごとの定期分解点検も忘れずに、安全に高所作業を行ってください。

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