
地下足袋のメーカーと聞いてまず名前が挙がるのが、丸五・力王・日進ゴムの3社です。いずれも戦前から地下足袋一筋で技術を磨いてきた老舗で、建設現場からお祭りまで幅広い場面で選ばれています。各社の成り立ちと得意分野、代表モデルの違いを整理したうえで、用途別の選び方まで紹介します。
地下足袋メーカー3社の違い早見表
まずは3社の特徴をざっくり比較します。詳しい沿革はこのあと順番に解説します。
| メーカー | 創業 | 強み | 代表モデル |
|---|---|---|---|
| 丸五 | 1919年(岡山県倉敷市) | ISO取得の品質管理・幅広いラインナップ | エアージョグ、プロガードシリーズ |
| 力王 | 1948年(前身:行田ゴム工業) | 国内シェア約半分・接地感覚に優れた設計 | 力王ファイター、力王現場大王 |
| 日進ゴム | 1932年(岡山市) | フィット感重視・ゴムリサイクルへの取り組み | 自力シリーズ |
丸五について
丸五は1919年(大正8年)、岡山県倉敷市で創業した地下足袋メーカーです。創業者の藤木伊太郎氏は、地元の主産業だった綿織物を活かした座敷足袋づくりから事業を始め、大正6年ごろには人力車のタイヤ用ゴムを加工して足袋底に縫い付ける技術を確立し、地下足袋の開発につなげました。その2年後の1919年、仲間5人で会社を興したことが「丸五」という社名の由来です。
100年以上の歴史を歩んできた丸五は、2010年に中国・上海市へ販売子会社を設立するなど海外展開も進めています。2001年にISO9001(品質マネジメントシステム)、2006年にISO14001(環境マネジメントシステム)を取得し、2011年度には経済産業省の製品安全対策優良企業として表彰されました。従業員140名・年商47億円という規模は、国内の安全作業用品メーカーの中でも屈指です。地下足袋からエアージョグシリーズ、安全靴まで幅広く展開しており、なかでもプロガードシリーズは建設現場向けの定番として知られています。
力王について
力王は1948年(昭和23年)、前身の行田ゴム工業株式会社として設立されました。1951年に発表した「力王跣(はだし)たび」は、軽量な履き心地が評価されてヒット商品になっています。その後1967年に力王ゴム株式会社、1973年に株式会社力王へと社名を変更しました。現在は海外に関連会社4工場を持ち、グループ全体で約1,000名の従業員を抱える規模に成長しています。
売上の75%以上を地下足袋が占め、国内シェアも約半分を握るトップメーカーです。看板モデルの「力王ファイター」は、独特な土踏まずのカーブ形状で地面をとらえる接地感覚に優れているのが特徴です。高所作業では足裏の感覚がそのまま安全につながるため、建設現場の職人から根強く支持されています。人気の「力王現場大王」シリーズも合わせてチェックしておきたいところです。
日進ゴムについて
日進ゴムは1932年(昭和7年)12月、岡山市で創業した地下足袋メーカーです。1943年に日進ゴム株式会社へ改称し、1967年からはカジュアルシューズの製造販売にも進出しました。地下足袋では長年「自力」シリーズを展開しており、フィット感の良さで建設現場の作業員から支持されています。
経営方針には「健康・環境・国際化」の3つのキーワードを掲げています。現場作業者の安全確保につながる製品開発(健康)、ゴム部材のリサイクルを軸にした資源循環への取り組み(環境)、中国進出をはじめとするアジア展開(国際化)を柱に事業を広げています。
地下足袋メーカーの選び方|使うシーンで選ぶポイント
建設現場・高所作業で選ぶなら
足場の上で足裏の感覚を頼りに動く高所作業では、接地感覚に優れた力王ファイターや、先芯・スパイク仕様がそろう丸五のプロガードシリーズが定番です。安全性を優先するなら、安全規格に対応した安全地下足袋を選びましょう。
農作業・林業で選ぶなら
ぬかるみや傾斜地での作業が多い農作業・林業では、防水性や耐久性を備えたモデルが向いています。日進ゴムの自力シリーズにはスパイク付きの農業・林業向けラインナップもあり、足元の踏ん張りを支えます。
お祭りで選ぶなら
お祭りで履く地下足袋は、長時間歩いても疲れにくい軽量・フィット感重視のモデルが人気です。丸五のエアージョグシリーズのような祭り足袋専用モデルなら、見た目のスタイリッシュさと機動力を両立できます。
>>【関連記事】祭り足袋の選び方|疲れないサイズ・履き方・お手入れまで
靴下は履く?履かない?
地下足袋は素足感覚を活かすため靴下を履かない人も多いですが、蒸れや靴擦れが気になるなら履いても問題ありません。迷ったときの判断基準は関連記事も参考にしてください。
まとめ
丸五・力王・日進ゴムは、いずれも戦前から地下足袋を作り続けてきたメーカーですが、得意分野はそれぞれ異なります。品質管理と幅広いラインナップの丸五、接地感覚とシェアの力王、フィット感と環境配慮の日進ゴム。現場かお祭りか、使うシーンに合わせて選べば失敗しにくくなります。地下足袋そのものの選び方や、他の視点からの選び方も知りたい方は下記の記事もあわせてどうぞ。
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