
地下足袋とは?特徴と由来
「地下足袋」は「じかたび」と読みます。足袋の形をしたゴム底の履き物で、親指と他の指の間で二股に分かれているのが最大の特徴です。指が独立して動くぶん踏ん張りが利きやすく、足場の悪い現場や高所での作業に向いています。もともとは足袋にゴム底を貼り付けた作業用の履物として広まり、今では建設現場や農作業だけでなく、お祭りの神輿担ぎ、スポーツ、登山まで幅広い場面で使われています。
見た目は似ていても、用途によって底の硬さやクッション性、留め具の種類はまったく異なります。まずは自分の使い方に近いタイプを知ることが、失敗しない地下足袋選びの第一歩です。
地下足袋の種類(用途別)
作業用地下足袋
建設業や農作業、造園業などの現場で使われているのが農作業地下足袋です。ソール部分がしっかりしているのによく曲がり、屈んだり立ったりを繰り返す作業でも足への負担が少ないのが魅力です。マジックテープ式なら着脱もスピーディにできます。
山林作業ではゴムピン底の地下足袋がよく履かれます。スパイクにゴムピンが付いているため、濡れた斜面でも滑りにくく、安全に作業ができます。また、鉄骨や建築資材など重いものを扱う現場では、踏み抜きによるケガを防ぐ鉄芯入りの安全地下足袋が最適です。柔軟性がありながら底が滑りにくい防水加工タイプ、丈夫な日本製スパイクの先割れタイプなど、現場ごとに選べる種類がそろっています。
祭り用・スポーツ用地下足袋
お祭りでは神輿用のこはぜタイプが定番ですが、だんじりや野球、ランニングなど動きの激しい場面ではスポーツ足袋や、丈が30cmまである長めのジョグ地下足袋が選ばれます。土踏まずのカーブにこだわったファイタータイプ、保温機能付きのタイプ、足の甲が広い人向けの先丸タイプ、脱ぎ履きが楽なファスナータイプなど、用途や足の形に合わせたバリエーションも豊富です。
子供用エアー足袋
子供が履くなら、ソールにエアークッションが入ったエアー足袋が向いています。子供は走ったり飛び跳ねたりと足への衝撃が大きい動きを繰り返すため、その衝撃を受け止めてくれる丈夫な素材と底構造が欠かせません。
子供用エアー足袋の底には衝撃吸収力の高いエアークッションが使われ、ゴム底には濡れた地面でも滑りにくい耐滑力と高い耐久性を両立させています。それでいて軽量なEVA底でクッション性を高めているので、子供の足でも疲れにくく動けます。エアークッション内蔵のハイブリッド二重層底を採用したタイプはマジックテープ式が多く、着脱も簡単です。柄物が好きな子供には、職人が手作業で仕上げるSOU・SOUの足袋のような、おしゃれで個性的な一足もおすすめです。
地下足袋の選び方
底・留め具のタイプで選ぶ
留め具には、金具を糸に掛けて締める「こはぜ」、着脱がスピーディな「マジックテープ」、さっと脱ぎ履きできる「ファスナー」の3タイプがあります。頻繁に着脱するならマジックテープやファスナー、フィット感を重視するならこはぜが向いています。底は縫い付けタイプと貼り付けタイプに分かれ、縫い付けは耐久性重視、貼り付けは軽さや柔軟性を重視する傾向があります。踏み抜きの危険がある現場では、鉄芯入りかどうかも必ず確認しましょう。
サイズ・丈の選び方
地下足袋は足袋と同様、実寸よりもやや小さめに感じるものが多いので、普段のシューズサイズより0.5〜1cm大きめを目安に選ぶと失敗しにくくなります。丈は標準的な短丈タイプのほか、足首までしっかり覆う長丈タイプ、30cm近い丈まである祭り用のロングタイプまであります。作業用途なら動きやすさを重視して短め、砂利や資材が入り込みやすい現場では長めを選ぶとよいでしょう。
コツは必要?地下足袋の履き方
地下足袋の履き方は、まず裾の部分を下げて履き口を大きく広げておきます。履き口を広げれば広げるほど、つま先を奥までしっかり入れて履くことができます。
つま先が2股に分かれたタイプは、つま先部分までしっかり入れてから両サイドを手前に引っ張ります。つま先に隙間ができないように入れ、踵を地下足袋の踵部分にフィットさせたら、折り返している部分の両サイドを今度は上にしっかり引っ張り上げます。足の裏に隙間ができないよう、強めに引っ張るのがコツです。
履き口部分を上まで伸ばしたら、こはぜタイプは掛け糸に下から上へ向かって順に掛けていきます。こはぜを掛けるときは、足を少し外側に倒しながらこはぜの根元を人差し指と親指でつまみ、掛け糸に先端を少し入れてから、親指の腹で根元をぐっと押して掛けるのがコツです。こはぜは斜め下から掛け糸に掛けるようにすると、うまく決まります。
掛け糸はたるまないようにしておくと掛けやすくなります。地下足袋まわりの布を掛け糸とこはぜの部分に寄せておくと、より余裕を持って作業できます。最後に履き口部分を上に軽く引っ張って形を整えれば完成です。
地下足袋のお手入れ・保管方法
使用後は表面の泥や砂を落とし、湿気を飛ばしてから収納するのが長持ちのコツです。汚れがひどいときはブラシと水洗いで汚れを落とし、直射日光を避けて風通しのよい場所で陰干ししましょう。ゴム底は紫外線や高温で硬化・劣化しやすいため、保管も直射日光の当たらない場所を選ぶと、ひび割れを防げます。こはぜタイプは掛け糸が緩んでいないか、マジックテープタイプは粘着力が落ちていないかを、次に使う前にチェックしておくと安心です。
まとめ
地下足袋は、作業用・祭り用・スポーツ用・子供用と用途ごとに底の硬さや留め具、丈が細かく分かれています。まずは自分がどの場面で使うのかを明確にし、底のタイプとサイズ、留め具の使いやすさを基準に選べば、長く快適に使える一足に出会えます。
>>【関連記事】地下足袋に靴下は履くの?履かない理由とおすすめの選び方
