溶接や厨房、ボイラー管理など火を使う現場では、服に火花や高温の油が飛んでも着火・燃え広がりしにくい「火に強い素材」の作業着が欠かせません。綿やウールといった天然繊維、アラミドなどの難燃性合成繊維、そして難燃加工を施した素材まで、「火に強い」と言われる生地にはいくつかの種類があります。
この記事では、火に強い素材の仕組みと難燃・防炎・耐熱の違い、JIS規格による基準をわかりやすく解説し、後半では実際に火を使う現場で人気の燃えにくい作業着を4種類ご紹介します。普段着ている作業着が火に弱い化学繊維だと気づいた方は、ぜひ買い替えの参考にしてください。
火に強い素材とは?燃えにくい仕組みと代表的な素材
火に強い素材とは、火花や炎が触れても着火しにくく、万が一着火しても燃え広がるまでに時間がかかる素材のことです。一般的には綿やウールなどの天然繊維と、難燃加工を施した素材が当てはまります。
綿・ウールが火に強いとされる理由
綿やウールは、炎が触れてもすぐには溶けずにくすぶるように燃えるため、火花が飛んでも穴が開く程度で済みやすいのが特徴です。ただし「火に強い=熱にも強い」というわけではなく、綿は難燃性があっても耐熱性(熱で劣化しにくい性質)は別の話である点には注意が必要です。
石油由来の化学繊維が火に弱い理由
ポリエステルやナイロンなどの化学繊維は、熱に触れると溶けて肌に貼りつき、穴が開くだけでなく広範囲のやけどにつながりやすいため、火を使う現場には不向きです。さらに静電気が起きやすく、粉じん環境では着火源になるリスクもあります。
アラミド・モダクリル・難燃ポリエステルなど難燃加工された合成繊維
一方で、アラミド繊維やモダクリル、特殊な難燃加工を施したポリエステルのように、合成繊維でも高い難燃性を持つ素材も開発されています。綿100%の生地に防炎加工を施す「プロバン加工」もこの一種で、綿の着心地の良さと難燃性を両立できます。
>>【関連記事】TPU素材とは?メリット・デメリットと作業用品での活用例をわかりやすく解説
難燃・防炎・耐熱の違いとJIS規格の基準
「難燃」「防炎」「耐熱」は似た言葉ですが、意味は異なります。作業着を選ぶ際はこの違いを理解しておくと失敗しません。
- 難燃:燃えにくい性質そのもの。着火しにくく、燃え広がりにくい
- 防炎:消防法などで定められた、炎に対する一定の防護性能を満たすこと
- 耐熱:高温にさらされても溶けたり劣化しにくい性質。難燃性とは別の指標
作業着の難燃性能は、JIS T8130(難燃作業服)やJIS T8129(熱及び火炎に対する防護服)、溶接作業向けのJIS T8128(溶接及び関連作業用防護服)などの規格で確認できます。静電気対策が必要な現場では、JIS T8118(静電気帯電防止作業服)に適合した製品を選ぶとより安心です。購入前に、商品ページやタグで対応規格を確認する習慣をつけましょう。
火を使う現場におすすめの難燃素材作業着4選
ここでは、火を使う現場におすすめの難燃素材作業着を厳選して4種類ご紹介します。
桑和(SOWA)長袖ブルゾン(難燃)6042-00
「桑和(SOWA)長袖ブルゾン(難燃)6042-00」は、防炎加工済みの綿100%ツイル生地を使用しています。火を使う現場に対応可能なうえ、気になる臭い対策ができる消臭機能付きで、大変実用的です。
ボタン・ファスナーが表に出ないスクラッチガード仕様でスッキリした見た目を実現し、ネイビー・チャコールグレー・ロイヤルブルーの3色から選べます。
桑和(SOWA)カーゴパンツ(難燃 ワンタック 脇ゴム)6042-08
「桑和(SOWA)カーゴパンツ(難燃 ワンタック 脇ゴム)6042-08」は、火に強い素材を使用した難燃タイプのカーゴパンツです。長袖ブルゾンと組み合わせて使用することで、全身を守ることができます。
嫌な臭いを予防できる消臭機能付きで、着回ししやすいブラック1色展開です。
クレヒフク(KURE)難燃ツナギ 15000
難燃つなぎで人気があるのが、「クレヒフク(KURE)難燃ツナギ 15000」です。つなぎ服なので、上衣とズボンが一体化しており、さらなる安全性の高さを実現しています。ダイワボウ「プロバン加工」素材を使用しており、綿100%素材なので着心地がよいことも特徴です。
こちらは、お好みでグレーとブルーの2色から選べます。
村上被服(鳳皇)HOOH 快適ウェア 難燃ツナギ(ファン無し) 2023年モデル
「村上被服(鳳皇)HOOH 快適ウェア 難燃ツナギ(ファン無し) 2023年モデル」は、難燃素材を採用したつなぎ服で、着るだけで涼しい空調服®としても人気です。難燃加工綿100%で作られた耐炎・耐熱・制電性に優れた素材「HONO」を採用し、溶接などの火を使う現場作業に力を発揮します。
ネイビー・ロイヤルブルーの2色展開で、さまざまな現場にしっくりなじみます。
火に強い作業着を使うときの注意点(寿命・静電気対策)
火に強い素材の作業着でも、正しく着用しなければ十分な安全性を発揮できません。前を開けたまま作業したり、サイズが合わず裾や袖がまくれたりすると、火花が入り込みやすくなります。
また、難燃性は生地の劣化とともに徐々に低下します。洗濯を繰り返してケバ立ちや毛羽立ちが目立つようになった、難燃加工のラベル表示が読めなくなったなどのサインが出たら、「まだ着られるから」と無理に使い続けず早めに買い替えましょう。
加えて、化学繊維素材の下着やインナーを重ねると静電気が発生しやすくなり、思わぬ着火源になることもあります。インナーも制電性のある素材を選ぶと、より安全性を高められます。
>>【関連記事】肩巾とは?肩幅との違い・正しい測り方をわかりやすく解説
>>【関連記事】XXLサイズはどのくらい?サイズ換算表と作業着選びのポイントを解説
>>【関連記事】黒い服が汗で白くなるのは塩分のせい?今すぐできる対策と正しい落とし方
まとめ
火に強い素材とは、綿・ウールなどの天然繊維や、アラミド・モダクリルといった難燃加工された合成繊維のことです。難燃・防炎・耐熱の違いを理解し、JIS規格を目安に選ぶことで、現場に適した1着を見極めやすくなります。
今回ご紹介した難燃作業着を参考に、ご自身の作業内容に合った1着をチェックしてみてください。
なお、私ども「作業着専門通販 まもる君」でも、火に強い素材を使用した難燃作業着を豊富に取り扱っております。まずは、何なりとお申し付けください。
