「厨房はとにかく暑い」「対策はしているつもりだけど、これで十分なのか分からない」——そんな悩みを抱えていませんか?厨房は火や蒸気、業務用の調理機器を使うため、他の職場よりも熱中症のリスクが高い環境です。しかも2025年6月からは、労働安全衛生規則の改正により、事業者に熱中症対策の実施が義務付けられました。
この記事では、厨房が高温多湿になりやすい理由から、法律で求められる対応、今日から実践できる具体的な対策、涼しい作業着・グッズまで、厨房の熱中症対策をまとめて解説します。
厨房が高温多湿になりやすい理由と放置するリスク

厨房が高温多湿になりやすいのには、はっきりとした理由があります。
厨房が暑くなる3つの理由
- コンロやオーブン、フライヤーなど火や熱を使う機器が多く、常に熱と湯気が発生する
- 厨房機器や換気ダクトの配置上、風通しが悪く熱がこもりやすい
- 調理中はコンロや揚げ物の前を離れられず、暑くても休憩を取りづらい
実際に、体調が悪くなっても「持ち場を離れられない」と我慢してしまい、症状が悪化してから気づくケースも少なくありません。
対策を怠るとどうなる?厨房特有の3つのリスク
- 従業員が熱中症になり、最悪の場合は救急搬送や重症化につながる
- 集中力・判断力の低下により、ヤケドや切り傷などのヒヤリハットが増える
- 大量の発汗や体調不良で衛生管理が乱れ、食品衛生上のリスクが高まる
【2025年6月義務化】厨房でも対応が必須になった熱中症対策
2025年6月1日に施行された改正労働安全衛生規則により、WBGT(暑さ指数)28度以上または気温31度以上の環境で、連続1時間以上・1日4時間を超える作業が見込まれる場合、事業者は熱中症対策を実施する義務を負うことになりました。火を使い高温多湿になりやすい厨房は、多くの場合この対象に含まれます。
事業者に求められるのは、主に次の3点です。
- 熱中症の自覚症状がある人・疑わしい人を見つけたときの報告体制(連絡先・担当者)を整え、周知すること
- 作業からの離脱、身体の冷却、医師の診察・処置、緊急連絡網といった対応手順をあらかじめ定めておくこと
- これらの体制・手順を、厨房で働くスタッフ全員に周知すること
違反した場合は罰則の対象にもなり得るため、「気をつけましょう」で済ませず、報告先や対応フローを紙やマニュアルの形で残しておくことが重要です(2026年9月時点の情報。詳細は厚生労働省 富山労働局の案内ページでご確認ください)。
>>【関連記事】【2025年6月施行】熱中症対策の義務化とは?対象作業・罰則・企業がやるべき対応を解説
厨房の熱中症対策で外せない4つのポイント

厨房の熱中症対策では、いくつか外せないポイントがあります。ここでは、そのうちの4つについて詳しくご紹介します。
業務用エアコンの点検・入れ替え
厨房では、業務用エアコンをうまく活用しましょう。業務用エアコンはハイパワーで、暑くなりがちな厨房を効率よく冷やせます。
古いモデルで十分な冷房能力を得られない場合は、思い切って入れ替えることをおすすめします。入れ替えには初期費用がかかりますが、自治体によっては空調設備の導入に使える補助金・助成金が用意されていることもあります。
>>【関連記事】【2026年版】熱中症対策に使える補助金・助成金まとめ|都道府県・市区町村の事業者向け制度
換気・スポットクーラーで熱と湿気を逃がす
エアコンだけでは厨房全体を冷やしきれないことも多いため、換気扇やダクトを定期的に清掃して風の通り道を確保することも大切です。フィルターや排気口にホコリ・油汚れが溜まっていると、冷房効率も換気効率も落ちてしまいます。
コンロ周りなどピンポイントで温度を下げたい場所には、持ち運びできるスポットクーラーの併用もおすすめです。
涼しい作業服・熱中症対策グッズの活用
涼しい作業服や熱中症対策グッズを活用すると、手軽に対策できておすすめです。体感温度がグンと下がって涼しく感じます。涼しい作業服や熱中症対策グッズもさまざまにあるので、いろいろな種類からよく比較して選ぶことが大切です。
おすすめの涼しい作業服については、後ほどご紹介するので参考にしてください。
従業員の体調管理の徹底
厨房では、従業員の体調管理を徹底しましょう。具体的には、以下のような方法になります。
- スタッフにこまめな水分・塩分補給を促す
- 十分な休憩時間の確保と涼しい休憩場所の設置
- 作業場所の気温・湿度を定期的に測定する
- 体調不良者に気づける・自ら報告できる仕組みをつくる
スタッフが気軽に体調不良を訴えられるよう、日頃から円滑なコミュニケーションを心がけることも大切です。
厨房の熱中症対策におすすめのアイテムやグッズ

ここでは、厨房の熱中症対策におすすめのアイテムやグッズを3つご紹介します。
冷感インナー
冷感インナーは、涼しい素材や風とおしのよい設計により、着るだけで涼しく過ごせる下着です。素材には接触冷感・吸汗速乾・メッシュなどが使われることが多く、UVカット機能・消臭機能・ストレッチ機能などが付随するタイプもよく見られます。
厨房のユニフォームの下に着たり、このあとご紹介するアイスベストや空調作業服と組み合わせたりすると、より涼しく快適に過ごせます。
>>【関連記事】冷感インナー最強はどれ?プロが徹底比較【2026最新】メンズおすすめランキング
アイスベスト
アイスベストは、保冷剤を入れるポケットが付いたベストタイプの作業着です。ポケットに保冷剤を入れることで、高い冷却効果を発揮します。
冷却の持続時間は短いものの、保冷剤を入れ替えれば常に冷たく快適な状態を保てます。後述のファン付き空調作業服と違って送風機能はありませんが、その分静音で、送風によって食材が舞う・炎が煽られるといった心配がありません。
ファン付き空調作業服
ファン付き空調作業服は、ファンで作業服の内部に風を送り込む機能があり、風とおしがよくとても涼しいと人気です。エアコンのない現場でも、送風機能で涼しく過ごせて熱中症を予防できます。
ただし厨房では、送風によって食材が舞う・火を煽ってしまうといった理由でマッチしないこともあるため、よく吟味してから導入しましょう。厨房向けには、こちらのようなコックコートタイプの空調服®もあります。
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まとめ
今回は、厨房の熱中症対策について、リスクと2025年に義務化された内容、具体的な対策、おすすめグッズまで詳しく解説しました。まずはこの記事で紹介したポイントを参考に、報告体制の整備と、涼しく作業できる環境づくりを進めましょう。中でも、涼しい作業服の導入は手軽かつ効果的な熱中症対策としておすすめです。
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