「熱中症」と聞くと、日差しの強い昼間をイメージする方が多いかもしれません。
しかし、実は夜間でも熱中症リスクが高く、近年の温暖化に伴って問題視されています。
とくに高温多湿な日本の夏は、寝ている間に気づかないうちに体調を崩してしまうケースが増えており注意が必要です。
そこで今回は、なぜ夜間でも熱中症になるのかという原因と、就寝中でも快適に過ごすための効果的な対策を解説します。
夜間でも熱中症になる原因とは
夜間で熱中症になるのは、主に以下の3つが原因です。
- 室温の上昇
- 脱水症状
- 湿度の高さ
では、それぞれの原因について見ていきましょう。
室温の上昇
夜はエアコンや扇風機をタイマーで切ってしまう人も多いですが、実はこれが室温の上昇を招き、熱中症のリスクを高める原因です。
気温は夜間でも25℃以上になるケースも珍しくなく、熱がこもりやすい寝具内では体温が上昇しやすくなります。
睡眠中に水分補給ができずに脱水症状になる
睡眠中は水分補給ができないため、部屋が暑いことで汗をかき、脱水症状になってしまう事例もあります。
人は寝ている間でも平均でコップ1〜2杯分の汗をかくといわれ、加えて暑さを感じることで想定以上の水分が奪われます。
しかし、就寝中は水分補給ができないので、気づかないうちに軽度の脱水状態に陥ることがあるのです。
湿度が高く汗が乾きにくい
夏場は暑さによって汗をかきやすく、布団内の湿度が高くなるのも熱中症リスクが高くなる原因です。
布団内の湿度が高く汗がうまく蒸発しないと、体温調節がしづらくなり、熱がこもってしまいます。
夜間におすすめの熱中症対策
夜間熱中症の原因について理解したところで、どのように対策をしていけばいいのかについてご紹介します。
睡眠前の水分補給は欠かさない
寝る前にコップ一杯(200〜250ml)ほどの水を飲むことで、睡眠中の脱水リスクを抑えることができます。
冷たい水よりも常温〜ややぬるめの水の方が胃腸への負担が少なく、就寝前にはおすすめです。
エアコン・扇風機はうまく使う
エアコン・扇風機はうまく使うことで、熱中症リスクを大幅に下げることができます。
「節電のためにエアコン・扇風機を切る」という考えは一旦捨て、28℃前後を目安に室温を保てるようにしましょう。
また、扇風機やサーキュレーターで空気を循環させれば、室内の温度ムラを減らし、より快適に過ごせます。
通気性の高い寝具・服を選ぶ
通気性の高い寝具・服を選ぶのも夜間の熱中症対策として効果的です。
基本的には吸湿発散性の高いコットン素材の服や敷きパッドを選ぶと、汗をかいてもムレにくく、熱中症になりにくい環境が整えられます。
冷感グッズを取り入れる
最近では、接触冷感素材のシーツや枕カバー、保冷ジェルシートなど、手軽な冷却グッズが揃っています。
これらを活用すれば、体温を上がりにくくさせられるので、夜間熱中症になりにくい睡眠環境を整えられるでしょう。
まとめ
今回は、夜間熱中症の原因と対策について解説しました。
節電のためにエアコンや扇風機を使わないのは、健康リスクを考えるとおすすめできません。
ぜひ健康第一に考え、夜間熱中症にならないような対策で、快適な睡眠を送りましょう。