ヘルメットは、衝撃吸収ライナー・ヘッドバンド・ハンモック・あごひもに加えて「帽体」に分けることができます。
しかし、帽体といわれても、どこの部位に該当するのかイメージが沸かない方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、ヘルメットの帽体はどこの部分なのか、使われている素材の種類もあわせてご紹介します。
ヘルメットの帽体はどこの部分?
ヘルメットの帽体とは、ヘルメットの外側を覆っている硬い部分を指します。
外観の大部分を占める点ではヘルメット本体ともいえる部分で、頭部を衝撃から守るのが主な役割です。
内部のライナーや衝撃吸収材と組み合わせることで、高所作業や建設現場など、さまざまな場面で安全性を最大限に発揮してくれます。
帽体の性能は素材によって大きく変わるため、ヘルメットを選ぶ際には帽体の特徴を理解しておくことが重要です。
帽体の主な素材の種類
帽体には、主に以下の素材があります。
- ABS
- FRP
- ポリエチレン
- PC
では、それぞれの素材の種類について特徴をご紹介します。
ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)
ABS樹脂は、軽量かつ強度に優れた素材で、建設現場や工場作業用ヘルメットに広く採用されている素材です。
加工性が高いため成形しやすく、コストパフォーマンスに優れており、比較的安価ながらも十分な衝撃耐性を持つため、汎用的に使用される代表的な素材といえます。
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FRP
FRP(繊維強化プラスチック)は、ガラス繊維やカーボン繊維を樹脂で固めた複合素材です。
高い強度と耐久性を誇り、特に耐熱性や耐候性に優れており、溶接作業や屋外での長時間作業に適しています。
価格はABS製より高めですが、現場によってはFRP製ヘルメットのほうが重宝されます。
>>【関連記事】FRP(繊維強化プラスチック)製ヘルメットの特徴とメリット・デメリットとは
ポリエチレン
ポリエチレンは柔軟性が高く、軽量で扱いやすい素材として知られています。
比較的安価で、軽作業や安全対策用ヘルメットに利用されることが多いです。
ただし、強度や耐久性はABSやFRPに劣るため、使用環境によっては不向きな場合もあります。
PC(ポリカーポネート)
ポリカーボネートは透明性と高い耐衝撃性を兼ね備えた素材で、防護面やシールド部分にも使用されます。
軽量でありながら非常に強固で、紫外線や熱にも強いという特徴は帽体としても重宝する素材です。
航空機のキャノピーや防弾ガラスにも使われる素材であり、特に高い安全性を求める現場で選ばれています。
まとめ
今回は、ヘルメットの帽体はどこの部分を指しているのか、素材の種類ごとの特徴について解説しました。
ヘルメットの帽体は頭部を保護する重要な役割を持っているため、頑丈な素材が使用されることがほとんどです。
ぜひヘルメットの構造を理解し、用途に合わせた帽体の素材を選べるようになりましょう。