管理者として熱中症対策とどう向き合う?リスクと具体的な方法を解説

【2025年6月義務化】管理者がやるべき職場の熱中症対策|罰則と5つの実務

「熱中症対策は現場任せ」では済まない時代になりました。2025年6月1日から、職場の熱中症対策は罰則付きの法的義務です。管理者・安全衛生担当者が何をすべきか、義務の中身と現場の実務をまとめて解説します。

2025年6月から熱中症対策は「罰則付きの義務」です

改正労働安全衛生規則の施行により、これまで努力義務だった職場の熱中症対策の一部が、罰則付きの義務になりました(2026年7月22日時点の情報です)。

対象となる作業:WBGT(暑さ指数)28℃以上、または気温31℃以上の環境で、連続1時間以上または1日4時間を超えて行う作業。屋外の現場だけでなく、空調のない倉庫や厨房などの屋内作業も対象です。

事業者に課される3つの義務

  • 報告体制の整備……熱中症の自覚症状がある人・その恐れがある人を見つけたら報告する体制をつくり、周知する
  • 手順の作成……重篤化を防ぐための対応手順(作業離脱・冷却・医療機関への搬送など)をあらかじめ定める
  • 関係者への周知……体制と手順を作業者全員に知らせる

違反した場合は6ヶ月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科されるおそれがあります。「知らなかった」では済まされません。詳しい制度の内容と、対策費用に使える補助金は熱中症対策に使える補助金・助成金まとめで解説しています。

管理者が知っておくべき熱中症のリスク

職場での熱中症は、毎年死亡者が出ている労働災害です。本人が「まだ大丈夫」と我慢しているうちに重症化するのが熱中症の怖さで、倒れてから対応したのでは手遅れになりかねません。だからこそ法改正でも「発見と報告の仕組み」「重篤化させない手順」が義務の中心に据えられています。管理者の仕事は、気合いの呼びかけではなく仕組みづくりです。

管理者が実施すべき5つの熱中症対策

①WBGT値を測って作業を計画する

義務化の基準もWBGT(暑さ指数)です。現場にWBGT計を置いて毎日測定し、28℃を超える時間帯は作業の前倒し・休憩の追加・作業の中断ラインをあらかじめ決めておきましょう。「暑くなったら考える」ではなく、数値で機械的に判断できるルールにするのがポイントです。

②水分・塩分補給を「仕組み」にする

のどが渇いてからでは遅いので、時間を決めて全員で補給するルールにします。休憩所に経口補水液や塩飴を常備し、個人任せにしないことが大切です。

③作業時間を見直す

最も暑い13〜15時の屋外作業を避け、朝方へシフトする、連続作業時間の上限を決めるなど、スケジュール側の対策は効果が確実です。義務化の対象基準(連続1時間・1日4時間超)を意識して組みましょう。

④空調服や冷感グッズを支給・貸与する

空調服や冷感インナー、ネッククーラーなどの装備は、着るだけで対策になるため導入効果が大きい分野です。会社支給にすれば全員に確実に行き渡ります。

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導入費用には国や自治体の補助金を使える場合があります(エイジフレンドリー補助金など)。

⑤体調の変化を共有し、緊急時対応を決めておく

朝礼での体調確認、単独作業を避ける声かけ体制、そして「意識がおかしい時は迷わず救急車」という判断基準の明文化。義務化された報告体制はここに直結します。誰が見つけても同じ対応ができる状態がゴールです。

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まとめ

熱中症対策は「やさしさ」から「管理者の法的責任」に変わりました。WBGTでの判断ルール、補給と休憩の仕組み、装備の支給、報告体制——どれも一度つくれば毎年使える仕組みです。この夏が来る前に、ぜひ整備を進めてください。

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