猛暑となる今夏では、熱中症対策に予算を投じなければ、従業員の健康と安全を守ることができないといっても過言ではないでしょう。
それほどまでに暑さが厳しく、その中で過酷な労働を強いられています。
今回は、従業員の健康と安全を守るために、熱中症対策に必要な予算について解説しますので、ぜひ参考にしてください。
熱中症対策でかかる費用項目
熱中症対策でかかる費用は、主に以下の項目です。
- 飲料水購入費用:スポーツドリンクや経口補水液などの支給・配布
- 作業環境改善費用:空調設備の導入、サーキューレーターや日よけの設置など
- 作業着・作業服費用:空調服や冷感素材のウェア、保冷ベストの支給・貸与
- 教育・研修費用:管理者や現場責任者、従業員への熱中症予防教育
上記の何を実施するのか、どのくらいの予算を割くべきなのかを求められます。
熱中症対策の予算を立てるポイント
熱中症対策の予算を組む際には、以下のポイントを意識するのが適切です。
- 前年の気象データおよび熱中症発症件数を参考にする
- 支出項目ごとに優先順位の設定
- 従業員の声を反映
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
前年の気象データおよび熱中症発症件数を参考にする
過去の気象データや社内での熱中症発生件数を分析することで、どの時期にどれだけのリスクがあったのか把握できます。
これにより、必要な飲料支給量や休憩時間の設定、設備投資のタイミングを計画的に行えるはずです。
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支出項目ごとに優先順位の設定
限られた予算を有効活用するには、支出項目に優先順位をつけることが重要です。
たとえば、すぐに効果が出る飲料支給や空調服支給を優先し、設備投資は長期的な計画で行うといった段階的なアプローチを行うなどがあります。
従業員の声を反映
現場で実際に作業している従業員の声は、最もリアルで実用的な情報源です。
「どの時間帯が最も暑いのか」「どの作業が特に負担が大きいのか」など、従業員の意見を予算計画に反映させることで、満足度と安心感を高めながら、より効果的な熱中症対策が可能になります。
まとめ
今回は、従業員の安全を守るために、どのように熱中症対策の予算を組んでいけばよいのか、という点について解説しました。
屋外作業など、場所によっては熱中症リスクが高いことがあるため、従業員の健康・安全を守るために慎重な予算組みが重要です。
どのような項目があるか、優先順位をふまえつつ、適切な予算を組んでいきましょう。
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