夏の屋外作業や高温環境下での業務は熱中症リスクが高く、2025年の6月1日より熱中症対策が義務化が施行されました。
そこで今回は、熱中症対策の基準とはどういうものなのか、現場で活用する方法について解説します。
熱中症対策の基準とは
熱中症対策の基準は、厚生労働省が推奨している指標のWBGTを参考にするとよいでしょう。
WBGTはWet Bulb Globe Temperatureの略称で、気温だけでなく湿度、放射熱、風速を考慮して算出される指標です。
WBGT値28℃以上は厳重警戒として、激しい運動・作業の中止を検討、WBGT値31℃以上は危険として、原則作業を中止するよう働きかけています。
現場ではこのWBGT値を参考に、作業スケジュールの調整や休憩時間の確保、水分・塩分補給のタイミングを心がけていきましょう。
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基準に基づく熱中症対策方法
では、基準に基づいて、具体的な熱中症対策の活用方法についてご紹介します。
こまめな水分補給を徹底する
作業中は、喉が渇く前に定期的な水分補給が重要です。
特にWBGT値が高い日には汗を大量にかくことが予測されるため、1時間あたり200ml~250mlを目安に補給し、脱水症状を防ぎましょう。
また、汗は体内のナトリウムも排出してしまうので、塩飴やスポーツドリンクなど塩分を含む食品や飲料水も併用して体内のミネラルバランスを整える点も意識してください。
涼しい場所で適度な休憩を行う
作業環境が高温多湿の場合、涼しい休憩所を確保し、30分~1時間ごとに小休憩を挟むことが推奨されます。
屋外で休憩するなら、日陰の風通しがよい場所で、保冷剤やネッククーラーなどの冷感グッズで身体を冷やしてあげるのも効果的です。
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透湿性および通気性の高い服装を心がける
業務をするにあたって、服装は熱中症リスクに大きく影響します。
透湿性や通気性の高い作業服や空調服なら、汗を蒸発させたことによる気化熱で体温を効率よく下げることが可能です。
特に夏場の屋外作業では、速乾性素材や遮熱効果のあるウェアが有効的だといえるでしょう。
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作業員同士で体調を監視しあう
熱中症は自覚症状が出にくい場合があるため、作業員同士で体調管理をするのも大切です。
顔色の変化、発汗量の異常、めまい・吐き気などのサインが見られたら、速やかに作業を中断し、応急処置を行いましょう。
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まとめ
今回は、熱中症対策の基準について解説しました。
熱中症対策の基準は、WBGTを参考にして、数値が高くなるなら熱中症対策を徹底するのが適切です。
場合によっては作業の中断も視野に入れつつ、安全に業務を遂行していくべきでしょう。
ぜひ、熱中症対策の基準をもとに作業を行うようにしてください。